前回に引き続き噛み癖の理由についてお話します。
【感覚探求 / スティミング】
心を落ち着かせるメカニズムとしての噛むことは、特に自閉症や感覚処理障がい(SPD)を持つ子どもたちによく見られます。
感覚処理に課題を抱えた子どもたちは周りの刺激に対してさまざまな方法で対処するため、ときには特定の刺激に圧倒されてしまうこともあります。例としては、 光が眩しく感じる、音が大きく感じる、 触れると痛く感じてしまうなどです。
スティミングは自己刺激行動のことで、自分自身の情動を調整するために行います。自己刺激行為には通常、袖や襟を噛む、爪やモノを噛む、手をばたつかせる、前後に体を揺らす、物を回す、特定の言葉を繰り返すなど反復的なものが見られます。