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自律神経とポリべーガル理論

脳と神経系は心臓の働きをサポートしています。
視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚といった五感は、身の回りのあらゆるものの情報を脳に伝えます。心臓がスピードを上げる必要があるときに脳は指示を出します。
心臓へメッセージを送る直通線が自律神経系です。これは脳の一部で、眠っているときでも意識することなく働いている神経です。この自律神経は交感神経系と副交感神経系に大きく分けられます。

一般的に、交感神経と副交感神経は次のように働きます:

【交感神経】
交感神経は「闘争か逃走か」の反応を引き起こします。緊急事態における心拍数や血圧の上昇を管理しています。
【副交感神経】
副交感神経は交感神経のバランスをとり、特に闘争・逃走モードに入った後の自然なリラックス反応をコントロールします。副交感神経は、心拍数や血圧を緩やかにし、特にリラックスしているときに働きます。
この2つの神経系がどのように連動しているのか、例を挙げてみます。
自分が危険にさらされていると思ったり、怖くなったり、驚いたり、何かに不安を感じたりすると、交感神経系が働いて闘争・逃走反応が始まります。アドレナリンが分泌され、より早く反応できるようになります。運動によって筋肉がより多くの血液と酸素を必要とする場合に備えて、心拍数が上がります。
闘争・逃走モードに入った状況が終わると、副交感神経系が主導権を握ります。副交感神経は心拍数を下げ、血圧を下げます。副交感神経はまた、身体のさまざまなシステムにリラックスするよう、あるいは普段の働きに戻るよう指示します。

【ポリべーガル理論】

これに加えて1995年にStephen Porges博士が自律神経系を交感神経、副交感神経の2種類とする従来の理論に加えて、「社会交流システム」というコンセプトを新たに持ち込んだポリべーガル理論を唱えました。
これは、自律神経には系統発生的に、背側迷走神経(副交感神経系)、交感神経、腹側迷走神経(社会交流システム、Social Engagement System)の3種類に別れ、もっとも新しい社会交流システムの腹側迷走神経は、哺乳類にのみ存在するという理論です。

現在私はAutism Spectrum Disorder Clinical Specialist Intensive Training コースを受講中です。様々な講義の中でもPorges博士のポリべーガル理論が取り上げられています。

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