日本国内の発達障害情報・支援センターサイト

ハノイもテト(旧正月祝い)に向け、市内あちこちでお飾りに桃の花、みかんの植木が売られ始めています。

今年のテトは9連休のようですが、この期間に日本へ一時帰国されるご家族もいらっしゃるかと思います。

Litalico発達ナビにはためになる知識がたくさんありますが、今日はこちらのサイトもご紹介したいと思います。

地域別の発達支援センターなどの情報もありますので、覗いてみてください。

https://www.rehab.go.jp/ddis/

グレゾーンのお子さんを持つ保護者は、担任と連絡を取り合いながらクラスでどんな配慮が必要か、学校側で提供可能か話し合いをしてください。学校側に丸投げして全部決めてくれるだろう支援してくれるだろうではなく、普段一緒に生活をして暮らしている保護者が自分の子どものことを学び、積極的に学校側に働きかけていく努力が必要です。

SENIA1月ランチ会

新年明けましておめでとうございます。

SENIA1月のランチ会のお知らせです。
毎回様々な国の保護者が参加されています。
英語が苦手な方も千葉が参加しておりますので、一度参加されてみてください。

日時:1月20日(月)
場所:Labonte 2F(93 Linh Lang, Ba Dinh)

参加申込: https://forms.gle/jJMbMJbGeZDJJyrV8
人数:15名限定
参加費:自分のランチ代

ルーチン通りにいかない時期だからこそ

クリスマスコンサートの練習に、クラスイベント、帰国する友達のお別れ会、誕生日会、12月は普段のルーチン通りにいかない日がほとんどです。こんな時、親も準備やスケジュール管理に追いつくのに大変ですが、ルーチンがないと混乱する子どもや、脳の実行機能(タスクやスケジュール管理スキルなどをコントロールしている部分)がまだ完全に成熟していない子どもは、うまくいかなくなることが多くなったり、忘れ物が多くなったりする子がいます。

こういった時期は、どう支援してあげたら良いでしょう。

携帯のGoogleスケージュールやリマインダー機能を使いこなせている子どもはあまり心配いらないと思いますが、小中学生、また、スケジュール管理が苦手な高校生には親がいつもより少し寛容に、また親の実行機能の一部(スケジュールやタスク管理スキル)を貸してあげることが必要かと思います。

学校での一日について会話をしている途中に、忘れられない宿題やプロジェクト、持ち物など思い出した場合、親は子どもが覚えていられるように選択肢を与えて一緒に実行に移します。例えば、水曜に学校でパーティーがあるからスナックを買うお金を持っていかないといけないと言われます。明日また言ってと返信し何もしないでおくとどうなるでしょう。結局お金を水曜日に忘れて持っていかないということになってしまうかもしれません。

そこで、まずはどうしたら本人が覚えていられるか聞きましょう。もし何も対策が浮かばなかった場合は、親のタスク管理スキルを子どもに貸してあげてください。①今すぐお金を用意してバックに入れる、②玄関に大きく紙に水曜日スナックのお金と書いたメモを貼っておく、③生徒たちが学校でスケジュール管理に使っているアプリにメモをしておく、など様々な選択肢を子どもに提示します。そして、本人が一番忘れないと思う方法を選んでその場で実行してもらいます。

我が家では家から学校に忘れずに持たせることができた後でも、また持たせる紙袋に名前を書いた後でも、学校内で持ち物が行方不明になることがあります。今は名前は大きく目立つように書いています。常に工夫もトライ&エラーです。

普段は学校から4時に帰宅するのが、最近はコンサートのリハーサルや学校のイベントで帰宅は夜7時過ぎになることがあります。学校も12月の学期末で成績をつけるためプロジェクトや課題を出したり、テスト前の宿題が出たり、イベントがあるからと宿題を出さないということはありません。このような時は就寝時間をずらしたり、優先順位をつけて他の優先順位が低いことは求めないように努めています。

親でもスケジュールに忙しさを感じるこの時期、いつもルーチンがあるからこそうまくやれる子どもはパンクして何もできなくなってしまうことがあります。特に脳の実行機能に課題を抱える子どもはやるべきことがスムーズに行えるよう、親の実行機能スキルを貸して援助をしてあげましょう。

 

思い描いていた夢がある日

「思い描いていた夢」がある日。。。

私もそうでしたが、子どもに障がいがあったり診断が認識されると親はショックを受け、それぞれ悲しみを経験すると思います。

子どもの障がいが軽度であれ重度であれ、親の生活や家族の進む道に変化が起こります。私は子どもに対して抱いていた最初の考えや計画や夢が遠くなる感覚を経験することから始まりました。ハノイ市内で毎月開催しているNeurodiverse Familyランチ会ではもいつも同じ経験をしている人に出会います。

それぞれの家族にとって何を優先するか・できるかは異なりますが、私達が子どもの支援を優先することを決めた時、生活や学習の環境設定を変えたり、思考の変化を必要としました。子どもが幼少期から思春期に進む中で常にたくさんの変化があります。今でも常に子どもの成長、自分たちの知識、新しい友達、先生、生活・学習環境、思春期ホルモンなどの変化がある度に困難を経験します。新しい「困難や支援方法」を受け入れることは時間もかかりますし、容易にできることではありません。根気、勇気が必要で、誰か自分の家族以外の支援者がいることも大切です。そうしてやっと受容することや新しい目標を立てること、支援介入を始めるなど最善を尽くせるように変わっていきます。

スイスの精神科医エリザベス・キューブラー=ロスは、悲しみの5段階モデル (Kubler-Ross change cycle)を作りました。悲しみのプロセスは曲線的であり、5つの段階のどこからでも始まると言っています。受容に達する前に「否定」「不満」「失望」「試み」「決断」という5段階が含まれます。私も事ある度に様々な段階を行き来したり、同じ段階を何度も繰り返したりすることがありますが、目標は常に受容に到達することです。目標を決めるまで、決めてから、どのように介入する必要があるのか考えて、そこから行動に移すまで、たくさんの感情を経験しますし時間を要します。

私の好きな絵本作家のドクター・スースの本に 「Oh, the Places You’ll  Go!」があります。その中で、「ああ、行く場所はたくさんある、楽しい場所もあれば、難しい場所もある。しかし、人生は常に選択肢を与えてくれるわけではない」と書いてあります。このように、ニューロダイバージェントチャイルドの子育てをする私達だけとは限りませんが「与えられたものを受け入れる」「困難の中にも感謝できることを見つける」ことが大切だと思います。

あなたは今日現在、この曲線状のどこに位置していますか?

Kubler-Ross 変化曲線

(*グラフでは受容が統合と表されています)