前庭覚を刺激するおもちゃ

子どもの時に遊園地でぐるぐる自分で回すコーヒーカップに乗ったことありますか?真ん中にあるハンドルを力いっぱい回すと、コーヒーカップが回る仕組みになっています。乗り物から降りるときはフラフラして降りてきますよね。これは、前庭覚に過剰な刺激が入りすぎたからです(Overstimulated)。

ときどき常に歩き回って前庭覚の刺激を求める探求型、全然車酔いをしないなど前庭覚への刺激がきちんと脳に伝わらない低登録型の子どもがいます。このような子どもにはSit and Spin Chairという室内で使うコーヒーカップのようなおもちゃが売られていますので、試してみると良いかと思います。このおもちゃは、前庭覚への感覚導入、体幹の筋肉、手を強くするのに役に立ちます。これを使うとき、子どもは体を支え、手と体幹の力をフルに使って体を回転させなければないからです。教室で長くきちんと座るための体幹を鍛えたり、字を書くときに使う手の筋肉を鍛えるのに最適です。

image borrowed from Mindiamart

 

タレンテッド&ギフティッド教育

ラーニングサポート/特別支援教育を受ける子どもの中には発達障がいはないけれどもタレンテッド&ギフティッドのカテゴリーに入る子どもがいます。知能IQが高いだけに限らず、何かの才能に長けている子どもが対象になります。また、2E(Twice Exceptional)と言われる、発達障がいとタレンティッド&ギフティットの両方を併せ持つ子どももいます。
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私の知っている範囲では、ハノイでグレーゾーンや診断のある子ども達に対しては支援を提供していますが、タレンテッド&ギフティッド子どもに対して支援プログラムを実施している日系の学校やインターナショナルスクールはありません。プログラムはないけれども先生が子どもの能力に合わせて自分で見つけてきた内容を提供しているのかもしれません。
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現地校では自宅の前にTalented and Giftedの子どもが集められているベトナム人のための高校があります。入学条件やどのような教育アプローチをしているかわかりませんが、このような学校は稀かと思います。
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IQが人口の上位2%の人が入れる団体メンサにはメンサキッズというカテゴリーがあります。教師や保護者に対してもレッスンプランや動画のあとにする質問などが用意されており、子どもがどこに住んでいてもアクセス可能な様々なリソースが用意されています。
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アメリカの国籍を持つ人には、Davidson Young Scholars Programという団体があります。日本にはN高校やS高校、インフィニティー国際学園などの特徴的な学校が様々あります。このようなプログレッシブな学校に通っている生徒たちの中にはTalented and Giftedと呼ばれる子どもがいるのだと思います。
東京都には中野にある翔和学園のようなギフテッド教育も行ってくれるフリースクールもあります。こちらがこの学校について取り上げられた動画になりますので、ご覧になってみてください。
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https://www.youtube.com/watch?v=8LooH0RuUEc
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IQが高い=超天才ではなく、生きづらさを感じて不登校になってしまった才能に長けている子どもはたくさんいると思います。日本のギフテッド教育、やっとこれから動き出そうとしているところです。

SENIA Vietnamイベントのお知らせ

5月15日午後5時半からSENIA Vietnamのイベントが会員向けに開催されます。
テーマは「Using coaching in your conversation(英語)」です。学校で生徒に、ご家庭で子どもと話す際に使えるコーチング術についての紹介がありますので、学びにいらしてください。参加申込はQRコードから。
場所はタイホーCork & Bottleになります。

大切にしていること

〜助けを求めること、つながること、頼ること、学び続けること〜

私は発達支援士やセラピストとして活動していますが、自身も支援が必要な子どもの子育て真っ最中。親が教育と医療関係者だからといって子どもの問題がなくなることはありません。良くなったこともあれば、支援を長い間継続する必要がある課題、前までなかった思春期絡みの課題が出てくるなど、年齢や周りを取りまく環境の変化とともに、常に新しい課題が出てくるからです。
今は支援士として今まで学んできた知識で支援可能なことをしていますが、同じADHDやASDでも子どもそれぞれに特徴があるため、いつもトライ&エラーの繰り返し。わからないこともたくさん出てきます。そのような時は、他の専門家や保護者とつながったり、新しいことを学ぶことを大切にしています。つながりを持つことから自分が持っていなかった視点や知識を学ぶことがあるからです。毎回学べば学ぶほど自分が知らないことがまだまだたくさんあることに気付かされます。
現在はDr. Ross GreeneのCollaborative and Proactive Solutions(CPS)コースを受けています。子どもの課題に大人が対応策を決めて押し付けるのではなく、話し合いができる場合子どもの同意を得ながら一緒にどのように課題に取り組んで解決していくかという実践練習コースです。実際に課題を子どもと一緒に話し合い、それをレコーディングして講師やクラスメイトに共有、フィードバックに基づき練習を繰り返しながら学んでいきます。
このコースもあと1回で終わりになります。クラスメイトは主にカナダやアメリカから参加していますが、国は違っても同じ悩みを抱えていることがわかったり、練習で失敗したりうまくいかなかったことをオープンに話し合ったりなどいつもクラスに参加するのが楽しみです。
日本語の翻訳本はまだ売られていないようですが、子どもと共同で課題を解決する方法を学んでみたい方はDr. Ross Greeneの著書「Lost at School」 、「The Explosive Child」や「Lost and Found」を是非読まれてみてください。