ベトナムの4連休

9月2日はベトナムの建国記念日で今年は4連休。

この連休中に旅行を計画しているという方も多いかと思います。

日本もそうですが、ベトナムの連休は空港が混雑します。

音や周りの人に敏感な特性を持つ子どもは、この期間の空港移動はストレスになります。

イヤーマフや硬いおせんべいなど、前もって準備をしておきましょう。

航空会社のプレステージ会員などになっているご家族は、エクスプレスレーンやラウンジを使うことができますが、そうではない方でエクスプレスレーンやターミナル内の移動に支援が必要な方お子さんがいるご家庭は、事前に医師に相談をし、特別に支援が必要な子どもがいるレターを出してもらうことも可能です。空港でチェックインする際には、スペシャルカウンターにレターを提出をしてください。

出発前は空港内で余裕をもって行動できるように、早めに空港に到着するようにしましょう。

楽しい休日になりますように。

 

SENIA 国際学会へ参加しませんか?

SENIAは世界32カ国以上に支部を持ち、医師、教師、保護者、専門家、ニューロダイバージェントの生徒からなる特別支援教育・インクルージョン協会です。

今年3月はベトナムホーチミンで国際学会が行われ、世界中から教師や専門家などが集まりました。

参加者は約400名ほどで、たくさんのネットワークが生まれ有意義な学びの場になりました。

来年の国際学会の会場は、カンボジアのプノンペンです。

現在、学会で発表者を募集しておりますので、ニューロダイバージェントの方、保護者、教育者、専門家の方で発表をされてみたい方は、9月27日までにSENIA Internationalまでお申し込みください。

発表をされる方には、登録料から100ドルの割引の特典がつきます。

【インサイド・ヘッド2】の心配キャラ

皆さんは「インサイド・ヘッド2(英:Inside Out 2)」の映画をもうご覧になられましたか?

オレンジ色をしている心配キャラは、他の感情キャラ達にとても強い影響を与えることが映画の中で描かれています。

心配・不安・なぜか落ち着かない。これは誰もが感じたことのある感情だと思います。不安を感じている最中、幸せな気持ちはなかなか勝てません。

この感情を和らげるために、皆さんはどんな行動をしますか?

人によって様々だと思いますが、わかりやすいものに自己刺激行動(Stimming)と呼ばれる行動があります。

爪を噛んだり、貧乏ゆすりをしたり、チックのように瞬きをしたり、机にドラムのように指をならしたり、咳払いをしたり、鼻歌がでてきたり、いろいろな自己刺激行動が無意識に出てきて、この不安な気持ちに対応します。また、自分の感情をしっかり読み取れる(内受容感覚に敏感に気づく人)は、自分で深呼吸をしてみたり意識的に落ち着きを促す行動を取ることができます。

自己刺激行動は、他の人に迷惑をかけたり自分を傷つけるのでなければやめさせる必要はありません。この行動を子どもがしていたら、何が心配の原因になっているのか話してみてください。

 

落ち着きに対するアプローチ

耳の中には平均感覚などを受け取る前庭覚(Vestibular System)といわれる受容器があります。
前庭覚へ感覚刺激を入れることは、落ち着き、または注意・集中を助けるツールとして効果的といわれています。

今回は落ち着きに注目したいと思います。

夕方の就寝前など、落ち着きがなく興奮しやすい時間帯に、ある特定の動きを用いることで興奮や覚醒を落ち着かせることができます。みなさんも泣いている赤ちゃんをあやしたり、寝かしつけるときに抱っこをしながら身体を左右にゆっくりゆらゆらさせたことがあるかと思います。また、ゆりかごのように左右や前後に一定のリズムで動くものを使用してことがある人もいるかと思います。

このような直線的な動き(例えば、前後にゆらゆらしたり、左右にスウィングしたりする)と低周波音との組み合わせは、心を落ち着かせ、前庭覚を介して網様体賦活系(Reculier Activating System)を抑制することを手助けし、落ち着きを促すことができると知られています。

室内用ハンモック椅子やロッキングチェアなど我が家でも活用していました。

海外赴任前に考えること

【必ず下調べを】

海外赴任の通知が会社から来ました!行き先はベトナムです。

次に考えるのは、住まいや子どもの教育機関だと思います。

ベトナムには日本のような療育施設や公的支援がないため、子どもに知的障害や発達障害、身体障害がある場合、こちらでは自分たちで子どもをサポートする資金や知識、英語やベトナム語の運用能力が必要になってきます。

 

こちらに赴任してきてから、日本人学校や医師からは日本へ帰るのが一番とよく言われることもあります。そんなこと言われても・・・とベトナムに来てから困るよりも、来る前にきちんとした下調べがとても重要です。

こちらの日本人学校の運営は私立。公立のように誰でも受け入れるというスタンスではありません。中学受験をさせたいという保護者がいたり、特別支援教室もなく、支援に関わる教師もいません。また、日本で使っていた栄養食や薬がすべてこちらの医療施設手に入るとも限りません。ベトナムのご飯の匂いが合わず、さらに偏食になってしまったケースもあります。

ベトナムに来てからだめだったとなる前に、赴任先の教育機関や医療機関に問い合わせをしっかり行ってください。日本人学校に入れなかった場合は、受け入れてくれるインターナショナルスクールに子供を入学させるケースがあります。その場合、コミュニケーションの問題がないか、インターナショナルスクールの学費を会社が払ってくれるのか、手出しでも生活がしていけるのか、真剣に考える必要が出てきます。

 

6月11日のFacebookに関連記事「支援に繋がらない子ども」があります。赴任前にこちらもご確認ください。

https://web.facebook.com/profile.php?id=61551544490471

 

お子さんが預かり型ではなく、教育型療育施設に通っている場合は、個人の特性に合わせた短期・長期目標や計画書・経過報告書などが作成されているはずです。それを読んでどんな支援が必要か理解したうえで、赴任前に日本からこちらの幼稚園や小学校に支援ができるかどうか確認の連絡をすることが大切です。

海外赴任をしてから、子どもの特性を支援してくれる施設がないとなる前に、

日本に帰って支援を受けるのが子どものため、と言われる前に家族で別の選択肢もきちんと考えておきましょう。