クリスマスコンサートの練習に、クラスイベント、帰国する友達のお別れ会、誕生日会、12月は普段のルーチン通りにいかない日がほとんどです。こんな時、親も準備やスケジュール管理に追いつくのに大変ですが、ルーチンがないと混乱する子どもや、脳の実行機能(タスクやスケジュール管理スキルなどをコントロールしている部分)がまだ完全に成熟していない子どもは、うまくいかなくなることが多くなったり、忘れ物が多くなったりする子がいます。
こういった時期は、どう支援してあげたら良いでしょう。
携帯のGoogleスケージュールやリマインダー機能を使いこなせている子どもはあまり心配いらないと思いますが、小中学生、また、スケジュール管理が苦手な高校生には親がいつもより少し寛容に、また親の実行機能の一部(スケジュールやタスク管理スキル)を貸してあげることが必要かと思います。
学校での一日について会話をしている途中に、忘れられない宿題やプロジェクト、持ち物など思い出した場合、親は子どもが覚えていられるように選択肢を与えて一緒に実行に移します。例えば、水曜に学校でパーティーがあるからスナックを買うお金を持っていかないといけないと言われます。明日また言ってと返信し何もしないでおくとどうなるでしょう。結局お金を水曜日に忘れて持っていかないということになってしまうかもしれません。
そこで、まずはどうしたら本人が覚えていられるか聞きましょう。もし何も対策が浮かばなかった場合は、親のタスク管理スキルを子どもに貸してあげてください。①今すぐお金を用意してバックに入れる、②玄関に大きく紙に水曜日スナックのお金と書いたメモを貼っておく、③生徒たちが学校でスケジュール管理に使っているアプリにメモをしておく、など様々な選択肢を子どもに提示します。そして、本人が一番忘れないと思う方法を選んでその場で実行してもらいます。
我が家では家から学校に忘れずに持たせることができた後でも、また持たせる紙袋に名前を書いた後でも、学校内で持ち物が行方不明になることがあります。今は名前は大きく目立つように書いています。常に工夫もトライ&エラーです。
普段は学校から4時に帰宅するのが、最近はコンサートのリハーサルや学校のイベントで帰宅は夜7時過ぎになることがあります。学校も12月の学期末で成績をつけるためプロジェクトや課題を出したり、テスト前の宿題が出たり、イベントがあるからと宿題を出さないということはありません。このような時は就寝時間をずらしたり、優先順位をつけて他の優先順位が低いことは求めないように努めています。
親でもスケジュールに忙しさを感じるこの時期、いつもルーチンがあるからこそうまくやれる子どもはパンクして何もできなくなってしまうことがあります。特に脳の実行機能に課題を抱える子どもはやるべきことがスムーズに行えるよう、親の実行機能スキルを貸して援助をしてあげましょう。